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創業者の想い

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(その1) トンネル工事の思い出

2010-02-16
written at 2010年02月16日|仕事の思い出
昭和41年頃の話です。
私が名神高速道路の茨木管理事務所を訪問した際、馬場助役にお会いして雑談をしてる中でトンネルの壁面のクリーニングの話題が出ました。昭和38年の開通時には、トンネルの中は吸音性をもったコンクリートブロック(パーライトブロック)とナトリューム灯の光(オレンジ色)で快適に車が走っていましたが、壁面は車の排気ガスにより汚れていました。そこで、水で清掃したところ、汚水が排水槽をオーバーフローして、梶原第一トンネルと第二トンネルの間にある、侠者谷(通称:サントリー谷)に流れ込み、下流の金魚を養殖している池に侵入し、「金魚が全て、パーよ。何か良案はないかなぁ・・・」と苦い顔をされ困った様子でした。そこで私は提案しました。私は「アルミ板(1m×2m)をオレンジ色に着色して、特殊アンカーで張り付けたら・・・?汚れても少しの水で清掃できますよね」しかし、パーライトブロックは多孔質でその穴の中に入った煤煙はどうしようもなかった。「では、テストを行いますか?」「いいねー」私は梶原トンネルの出口付近に施工致しました。(約10m)後日、馬場助役より「アレハ良案ですよ!!照明効果と視環境がアップするとのことで、局がOKしてくれたよ」とのことで採用になりました。 
※しかしこの仕事は他社に譲ることに致しました。譲られた企業もさぞかしオドロ かれた事と思います。

(その2)本格的な内装板に取り組んでシッパイの話

2010-02-16
written at 2010年02月16日|仕事の思い出
昭和55年5月頃、梶原トンネルで自動車事故が元でトンネル火災が発生しました。(東名の日本坂トンネルは昭和54年7月11日に火災発生。これも車両事故で火災を誘発。)その復旧工事に今度は火災に強い素材を考案しました。それは当時、自動車のエンジンのマフラーに採用された素材、アルミメッキ鋼板にホーロー仕上げを施した内装板を日本ガイシ㈱の夏目一氏と共同製造したものを売り込み、石綿板と比較する条件付きで納品致しました。結果は、ホーロー板はトンネルの内部の温度と湿度により結露しやすく、汚れが早い。
乾式で清掃した場合の回復は石綿板より良いが値段が高い。
どうも、石綿板のほうに軍配が上がったようです。私の顔が石綿板(セキメン)で真っ赤に赤面したのを覚えています。
追記:その後・・・石綿板の大量発注の裏で、今日では産業廃棄物処理にお困りだそうです。

(その3)トンネル内の手摺改良の話

2010-02-16
written at 2010年02月16日|仕事の思い出
昭和57年頃、中国自動車道の広島建設局管内が、千代田~鹿野間が対面通行で約100kmの完成が急がれている時期でした。私はトンネル監視員通路の手摺を受注しましたが大変でした。牛頭山トンネル 3573m、平トンネル 1055m、船場トンネル 1003m、澄合トンネル 802m、坪野トンネル 3277m、加計トンネル 2690mで 計12400mでした。その手摺は素人の方が設計したのか、現実的ではありませんでした。なぜなら、基礎穴のピッチと設計図のピッチが一致せず、僅か2cm違っても特殊寸法で製作することになるのです。
設計見積もりでは標準品3000基、特寸300基でしたが、実際は標準約250基残りすべて、特殊寸法で現場実測が必要でした。後日、日本道路公団本社を訪れ、トンネル専門官の稲見氏に面談し、いろいろと手摺改造論を説明し、理解を頂きました。 
改造(1) 支柱ピッチが自由に調整できる。
改造(2) 価格がm当たり、9000円が3000円でできる。
その直後、公団の手摺が改定されました。昭和59年頃だったと記憶しています。
現在までかなりの数量が採用されてます。(約110万m)
私が公団のトンネルを通ると手摺が私に「オヤジ、ガンバッテイルヨ!!」と声が掛ってきます。
しかし、私にも悲しい面もありました。それは、業界のボス(G氏)に「ワシに相談しないで、日本道路公団に、勝手に改良と値段表示をした!」との理由で、今後製造を慎むよう様クギを刺されました。それからは1mも製造できませんでした。もし、特許を取っていれば反論出来たのではないかなぁ・・・と考えにフケッテイマス。 
(業界のG氏は7年ほど前に故人になられました。)
 
20100217110020204_0001.jpgのサムネール画像
 
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軍事兵器の脳波から生まれた防護柵の話

2010-02-06
written at 2010年02月06日|仕事の思い出
昭和42年東名高速道路 横浜工区でガードケーブルの施工を行った時の話です。
日本道路公団 横浜工事の所長 小川氏より訓示があり、下記の様な内容でした。
   ①中央分離帯にガードケーブルを追加工事をする。
②このガードケーブルは新型である。
   ③名称は群中支柱型端末型と呼ぶ(??)
④日本のガードケーブルの生みの親である神戸製鋼所の名古屋先生◆がわ
         ざわざ説明(施工手順)にみえる。
◆名古屋先生の人物談◆
戦争中は陸、海軍の兵器学校の教官をされておりました。
その時、開発したものの中に世界の名機と言われる97式重機関  
銃(日本)があります。
私は “ホウレンソウ” の意味を初めて知りました。
①報告 ②連絡 ③相談 でした。
 作業が終わると、名古屋教官の宿に毎晩のように “ホウレンソウ” を続けることになり、ある日教官が 「一杯飲めよー!!」 とご機嫌でした。 
「古賀君、カードケーブルの誕生を教えようか?」
 「 ハ イ、ゼ ヒ 」
「あれはなぁ、私(教官)が、敗戦後、神戸製鋼所の世話になった・・、今もな。
その時、昔の教え子の芦沢君(?)が私のところに日本道路公団の技術課長の名刺を持って現れた・・・ 『教官、高速道路の防護柵を考えてください』 ときたもんだ!!
 私は海軍からハワイの真珠湾攻撃をするので、作戦依頼されたことがあってなぁ。
それはなぁーー 米国の戦艦は岸壁側に繋留してる。そして、海側にはボロ艦を繋留してやがる(魚雷受)。
そこでだ。戦艦を沈めるにはどうしても、急降下爆撃機で、250k爆弾を煙突の中にブチ込む必要がある。
そしてだ、今度はこっちが避難するのだが、あまり速く避難するとこっちが失神してしまう。
重力は5Gが限度だよ。それを元に検討してみた。そして、神戸製鋼所はワイヤーケーブル、針金が得意だし、世話になっているからな。
私はこのことを踏まえ、車が道路から飛び出しても5G以内で車を止め、ドライバーの生命を護ることにして、このガードケーブルを開発した」 とのことでした。
この話は私が46年前に耳にした事であって、余り記憶がなく、乏しいことはオワビシマス。
※今日でも、パールハーバーの海底に沈んで、油を出し続けている戦艦アリゾナ号を思い出しました。(昭和16年12月8日沈没)
 
 20100208101008885_0001.jpgのサムネール画像  20100208101028984_0001.jpg
 F1000080.JPG 昨日(H22.2.7)海上自衛隊の護衛艦“やまゆき”が
大阪湾の堺港で、一般見学を行っていましたので、
見学に行って参りました。
 
 IMGP1010.JPGのサムネール画像

溶融亜鉛メッキ(ドブメッキ)の話

2010-02-02
written at 2010年02月02日|仕事の思い出
昭和37年頃の話です。 
東京オリンピックが後2年(昭和39年10月10日)と迫った時期、日本国有鉄道本社より、「 新幹線の線路の両側に立入防止柵を検討するので、フェンス業者に集合されたし 」との連絡があり、私は東京出張を希望しました。これには個人的な目的がありました。昭和21年の夏、私たちは北満のハルピンから数百人の日本人とともに新京(長春)へ向けて、行軍(歩く)の途中(引揚者)でした。私は疲れて、満洲の大きな夕日に向かって 『 天皇陛下様、私たちを日本へ連れて帰ってください 』と心の中で拝みました。『(当時11歳)日本に帰ったら必ず宮城(皇居)へ帰国の報告に参ります 』と祈ったのです。
それから16年後、大阪発夜行列車で11時間かけて上京し、国鉄本社の説明を受けたところ、至急図面と仕様書の提出を求められ、私は思った。新幹線が世界一ならば、それに相応しいフェンスと仕様書をと思い、ホテルに帰り、設計に掛かった。夜12時完成予定がなんと翌朝8時に仕上がった・・・9時頃提出できた。担当官が 「溶融亜鉛メッキ!!仕上げは素晴らしい」 と評価を頂き、その後  “新幹線仕様は溶融亜鉛メッキを標準とする”との通達が各社に届いた。むろん提出は一番でした。(前日二重橋を初めて拝見致しました。)
その後、高速道路は多くの鉄鋼構造物に採用され、今日に至っています。 
追伸: 平成4年 弊社の社屋新築時に田中メッキ工業様が鉄骨部は全て無料          
で溶融亜鉛メッキをサービスして頂いた事を、本文を持って再度御礼を申 
し上げます。
 
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大東金属株式会社
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