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創業者の想い

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全天候型の階段の話

2010-07-12
written at 2010年07月12日|仕事の思い出
昭和53年頃の話です。
名神高速 茨木管理の出来事です。
土工部にも遮音壁がつぎつぎと計画されていました。ある日、日本道路公団 茨木管理の所長 宮島 実氏が私に「盛土の芝にヤサシイ扉の階段を作ってよ」と持ちかけられました。 
内容は
①太陽が出れば、日影を作らず芝に光を注ぎ
②雨が降れば自然のままに降り注ぐ
③人間は安全にその階段を使用できるもの。
私は考えた・・・『ナ~ルホドな。盛土は少しでも自然を変えると100年道路にはならないんだ!!』
そこで、私は旧日本海軍の軍艦を思い出した。見張り員の見張台及び通路に採用されていたのを思い出し設計しました。その階段が、平成22年現在まで遮音壁標準設計図集に無修正のまま掲載されているので、何かハズカシク思います。ナゼカと言いますと、私は階段を設計するとき、ウィスキーをチビリチビリと飲みながら残業したからです。
ある時、高架橋のピアーの支承点検台を設計したところ、「下の地面が見えすぎてコワイヨ」とエンジニア㈱の人にイヤミを言われたのを思い出しました・・・そうです、海軍の見張りの人が海面を見る為のものを、そのまま平和利用したのでした。今回私は扉と階段をセットで設計したくなりましたので、使い勝手の良いものを条件にしました。 
1)安くて性能が良いもの。
2)施工しやすいもの。 
3)故障がすくないもの。
4)故障しても部品など近くの金物店で調達できるもの。
5)修理は車のタイヤ交換程度の作業で修理できるもの。 
6)構造がシンプルなもの。
7)故障しても遮音壁メーカーの営業マン(東京・大阪)の出張を願わなくて
済むもの。                       
8)メンテナンス㈱で修理できるもの(車両の事故、火災は別)。

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故郷の博多弁がヒントで生まれた製品

2010-05-31
written at 2010年05月31日|仕事の思い出
平成15年の出来事です。
博多で北九州道路公社の補修工事に携わっている友人から、懐かしい博多弁で電話が掛かってきました。
その内容は「北九州道路公社の遮音壁の 
※設計バ、シンシャッタ人シランカネ?
( ※ 設計者を知りませんか? )
 ※オウジョシトウトバイ。( ※ 大変困惑しています )」
「※ナシテヤ? (※ どうして?)」
「アノクサ、遮音壁ノ柱ヲ1本ダケ、取替工事バ ウケタトバイ。 ホシタラ吸音板ヲ 8枚 外スツモリガ、ナントヨブンニ、76枚モ、外スゴト設計バ、シトンシャケン、困ッタモンタイ。支落下防止ワイヤーガ アルケンネ。 ソレバクサ 切断シテモ、マタ ツナイダラ ヨカヤロト 監督サンニ聞クト『ソレハ デケン。強度不足ゲナ。ソレデ 一番先端カラ 順番ニ外スニハ吸音板ヲ 76枚 外スシカナカト。ワシハ大損タイ』」ざっと電話はこんな内容でした。そこで、私は下段パネルに開閉できる蓋を追加す
ることで解決致しました。(これから新しく製作する場合)
( ※小文字は博多弁のアクセントで読むとわかりやすいと思います )
 
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道路公団への道

2010-05-20
written at 2010年05月20日|仕事の思い出
私の暗号について(0815)についてお話します。
 
昭和35年の夏、阪急電鉄の企画室から来社要請があり訪問しますと、寝屋室長をはじめ、毛利課長、並木係長のお三方に出迎えて頂きました。「古賀君、西宮球場のラッキーゾーンのフェンスの出来栄えは素晴らしいと小林一三社長が大変喜んでおられます。
そこで検討したのですが、今、阪急電鉄では分譲住宅を売り出しています。
例えば、甲東園団地、仁川団地、宝塚売布団地等のフェンスを一手に採用してはどうか。それからデパートに日曜大工コーナーを新しく開いて、その組立てフェンスを 販売してはどうかと考えております。これはすべて阪急からのご褒美と思われて結構です。」「私は石倉社長と明日にも参ります。」と別れを告げて帰りかけると、並木係長が私を追っかけて来て、「古賀さん、私(並木氏)、先月母校(京大)の同窓会があってね。最近よく新聞に出る日本道路公団に行った友人が話すには、神戸の西宮~東京まで高速道路に沿ってフェンスを張ると言っていたよ。」と丁寧に教えてくださり、後日キーマン(馬越課長)を紹介してくださいました。私たちは日本道路公団茨木工事事務所の馬越課長を訪ね、日本道路公団に製品説明を致した次第です。
 
馬越課長は 
「名神高速は滋賀県下に行くと、竜王村と呼ぶところがあり、山岳地帯であるので、電気やガスが無い。むしろ、組立方式が良いかも」と感想を述べられ・・・ 私は調子に乗って、「この製品はドイツの軽機関銃#0815をイメージして設計したので、闇夜でも組立てができます」と説明すると、課長もその銃のことはご存知のようでした。その後、既に完成していた、名神山科のテストコースの下り線側に試験的に設置が決まり(約1km)、私は日本初のハイウェイの仕事が出来る嬉しさで、毎日楽しく現場に通ったものです。
 ある日、現場へ行くと日活映画のロケ隊に遭遇し、当時人気女優の北原三枝(後の石原裕次郎の奥さん)と石原裕次郎が映画の撮影をしており、二人の素顔を見たのは、後にも先にも初めてでした。懐かしく思います。
 また、ど素人の私に、いろいろと公団の基準、組織、工事の進め方を懇切丁寧に伝授して下さったのは、日本道路公団の技師 永田義男氏でした。名神高速道路全線開通(西宮~一宮181.5km S39.9.6)立ち入り防止柵は60%近く工事をしたのではと思ってます。
追伸
機関銃#0815は、ゲリラ戦向けにドイツで作られたそうで、特徴はばらばらに分
解して土中に隠し、夜中に静かに掘り出し、組立、(ボルトなし)戦闘可能。
 
20100520160224178_0001.jpgのサムネール画像
 

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地球の引力を利用した扉の話

2010-05-17
written at 2010年05月17日|仕事の思い出
平成12年頃の話です。
中国自動車道を、高速バスが頻繁に走っていました。話は福崎管内の出来事です。
バス停には立派な防音扉が設置されていて、住民の方々には、一応配慮された環境ができていました。が、高速バスを利用される乗客の中で、扉を閉めないで立ち去る人が多々あり、その都度、住民の人が扉を閉めに走る始末。福崎管理事務所  所長  小林 祥二   工務助役 奥隅 豊栄 のお二人より、「 例えば、電気装置とか費用のかかることなしで、勝手に扉が閉まることができたらなぁー 」と相談されました。私は、扉を開くときは乗客の力を頂き、扉を閉めるときは地球の引力を利用する案を提案しました。それは、扉が引き戸ですから、扉の吊り車のレールを斜めに傾斜を付けるだけで解決致しました。この扉は福崎だけでなく、数か所の道路に採用されています。
 近くでは、第二京阪自動車道に非常電話BOXの扉として、働いています。
(下記写真)
 
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昭和38年豪雪がヒントをくれた話

2010-05-06
written at 2010年05月06日|仕事の思い出
昭和38年3月頃、名神彦根管理事務所前で、偶然、関ヶ原の桐山組の社長(初代)と出会いました。私にとってはその前年の夏、名神関ヶ原付近の立入防止柵設置工事で、作業の遅れを社長の応援を受けて、何とか開通に漕ぎ着けた恩人でした。その社長が私に、「食事を」との誘いに戸惑っていると「心配するなってことよ」と彦根の袋町にある社長のなじみの店に案内され、桐山社長はご機嫌でした。「毎年の冬は仕事が無く、困ることが多いのに、今年は大雪様様だ、大繁盛ね?」「何が」「デリニエター(夜間誘導標識柱)の調整よ!除雪車が通るたびにデリニエターが傾くのよ!それを直すと1本 ¥1000頂ける」
「凄い金額ですね」「作業員¥1000/日当 コンクリート基礎(150×150×150サイコロ)が傾いてい
るのを垂直に腕で直し、踏み固めればOK」作業員に各上り、下りに1名で1日10万円稼ぐとのこと、私の月収は4万足らず。。。。
  数年後、私は東電ビルの日本道路公団本社を訪れました。ちょうど、木倉氏が東名高速のクロソイド曲線とデリニエターの関係を検討の最中でした。私は提案として、38豪雪の雪害を話しました。内容はガードレール、ケーブルの支柱にバンドでデリニエターの支柱を固定する案でした。すると木倉氏が
「規則ではアスカーブより、1.5m離れることに成っている。その規則は橋梁、壁高覧等は守られていない様です。例えば、名神大阪では、神崎川、豊中高架、京都深草高架、岐阜の長良川、木曽川等です」木倉氏が 「古賀さん、急いで悪いが図面とサンプルを」と求められました。最新で作られる道路には、レール、ケーブルの姿は見えませんが、旧名神、東名を走ると、なつかしい気持ちと頼もしい気持ちが交差します。
追伸 : 試作品は旧日本海軍潜水艦イ-19の潜望鏡をイメージして作りました。
なお、目の手術により、ブログを休眠しておりました。
 
20100506134348825_0001.jpgのサムネール画像
 
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