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創業者の想い

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名神高速道路改築工事中のエピソード

2013-11-25
written at 2013年11月25日|仕事の思い出
平成6~7年の出来事です。名神高速道路改築工事で遮音壁の高さは8mが基本となりました。名神の山科地区下り線側に有名な方の御屋敷があり、その方の前だけに上品な色の外装鋼板を特別に貼り付けられました。そこ以外は亜鉛メッキ鋼板むき出しで設置され、眩しさで光っていました。ある日、これは少し差別感があるのでは?と話が広まり、外装カラー鋼板を追加することになり、作業に掛かると大変苦戦を強いられることになりました。理由は外装板を付ける場合は、はじめから工場で支柱にφ8.5mmの穴を開ける必要があります。今回の支柱に1本当たり96ヶの穴明け作業になると、1人作業者が高所作業車のBOXに乗って電気ドリルで1ヶ所開けるのに、約15分掛かります。すると1時間に4ヶ所、1日8時間労働するとして、1本当たり3日必要となります。
 
図ー①.jpgのサムネール画像
 
日本道路公団 茨木工事事務所の高田保技術課長より、『何か良い案(工法)が無いかな~?』 と諦めの心境で相談されました。そこで私は10日余り考え、試作を繰り返して出来上がった作品の金具がこちらです。 
 
          写真1-2.JPG          
 
 この金具を採用するとなんと、1日当たり30本(120m)の施工が出来ました。まさに、”魔法の金具”でした。
 
前背面写真.jpg
 
   この出来事が端を発し、日本道路公団は、支柱背面隠蔽金属製遮音板を採用されるに至り、今日があります。 
図面.jpg
 
この背面隠蔽遮音板が仮に高さ8mとなると、リスクとして交通事故等により破損し復旧する場合、破損している一番最下段のパネルを取り替える際には、破損していない残りの7.5mの15枚のパネルも一時取り外すことになります。それに伴い、通行止め、もしくは車線規制の必要が発生することになります。(大型レッカー車が必要)新日鉄住金の系列の日鐵住金建材㈱、大東金属㈱が製造している前背面分離式遮音壁は、メリットとして、どの位置のパネルが破損しても容易に取替ができます。(高さ3mまではレッカー車不要、脚立でOK!トラックは2tで充分、時間は3人で15分/枚) 
 
 
          左.jpgのサムネール画像
右.jpgのサムネール画像         

名神高速道路改築工事の一コマの出来事

2013-11-11
written at 2013年11月11日|仕事の思い出
   第二次世界大戦で活躍した零戦にヒントを貰った話です。平成6年頃、日本道路公団茨木工事に訪問した時に所長の小川氏に、「古賀さんこの図面はどう思いますか?」と中央分離帯に設置する遮音壁の図面を提示されました。私は「大変美しい図面ですね。しかしこの図面で製品を製造したとすると下記の問題があります。(施工者に対しての配慮がない…)」
 
 201311111643_0001.JPG
 
  A.まず製品を運ぶトラックを新しく開発する必要有り
  B.亜鉛メッキする設備が現在のところ日本には無い
(現有する大阪堺工場で長さ15m 巾1.9m 深3.2m)
C.トラックが出来たとしても大阪では御堂筋しか走れない
(これを運ぶ専用道路の確保が必要)
D.ICの端の特殊車が通る道も不安
以上を2~3分で小川篤正所長に説明すると所長は「古賀さん考えて…」と私に依頼されました。零式艦上戦闘機
 
201311111643_0004.JPG
 
201311111643_0003.JPG
 
 
 昭和16年当時の空母 赤城、加賀のエレベーターの巾よりはみ出した。そこで折曲式に改良し、昭和16年12月8日ハワイの真珠湾に向けて飛び立った。(トラ、トラ、トラ)零式艦上戦闘機 
 
図ー4.JPG
 
↑ 完成写真
201311111625_0001.jpg
現在平成25年、大東金属㈱製品は頑張っています。
 (↑名神高速道路高槻付近)
 
 
201311111635_0002.jpg 
 
ヘリ.jpg
 
オスプレイ2.jpg
 
オスプレイ機は日向(181)や伊勢(182)に搭載できるでしょうか? 
もしも不可能ならば沖縄の人々のために(183)が欲しい気持ちです。
 

昭和62年頃、名神高速拡幅工事直前頃の思い出です

2013-10-23
written at 2013年10月23日|仕事の思い出
 
P1040243.JPG
(看板実際サイズ H2.5m×W5m
 
   昭和60年のある日、大阪道路エンジニア㈱の灰谷氏より私に、「今すぐに日本道路公団 大阪工事に来てくれ」と急ぎの電話があり、何事が起こったのかわからないまま車で走りますと、工事事務所には、日本道路公団 大阪建設局の関口氏(現 西日本高速道路㈱ 課長)と工務課長の安野氏(現 西日本高速道路ファシリティーズ㈱ 部長)に加え、灰谷氏の3人が私をお待ちになっていらっしゃいました。そのワケは灰谷氏が、広報看板のモデル嬢(上記写真)に一生懸命になり、肝心の鋼製の額縁と支柱については完全に忘れており、『明日AM10時に入札のための現説があるので、現場説明用の図面、特に構造図約12~15枚を明日AM9時までに届けてホシイ・・・』というお願いでした。「木戸エンジニアに先ほどお願いしたが『そんなことは魔法使いか、忍術使いに頼まれたらどうですか?』と言われて断られてシモタ・・・。困った・・・」と。「ところで古賀さん、最近600万円でキャドを買ったそうだね。そのキャド設計機は1枚5分で設計するんだってね!!すると1枚5分として12枚で60分でOKですね・・・それで古賀さんにお願いしたいんだよ!!」「灰谷さん。キャドという設計機はソフトウェアを使うと確かに5分ぐらいですが、そのソフトを作るのに1枚2~3時間掛かります」と答えると、「そんなものかね…」とタバコの煙りと共に何処かへ消えてしまいました。残った3人は困ってしまいましたが、そこで私が一応頑張るということで 別れました。明朝9時までになんとか図面は出来上がり、無事現説がされたと聞くと、ホッと致しました。私は魔法や忍術ではなく、算術でキャドを動かして、時間までに仕上げることが出来ました。後日、建設局の新妻部長より「ガンバッタンダッテネ!」と褒められたことを嬉しく思いました。

本田宗一郎氏との思い出

2013-09-26
written at 2013年09月26日|仕事の思い出
昭和47年10月、私がI金属㈱の営業開発課長をしていた頃の話です。数日前に試作した吸音式防音板を当時の国鉄大鉄局山陽新幹線・線増第三課長に持参し説明すると、「これはモノになる!このサンプルを一時預かることは出来ないか?」と話が進み、その翌日朝7時NHKのニュースで放映されました。その翌日、工場の本多課長と電話で別の製品の打ち合わせを済ませたところ、またも女性電話交換嬢より「ホンダさんより電話です。」と伝えられた。私はまたか!と少しムーっとして受話器に対して、「マダ何かアルノ?本多君」と声を出した。スルト電話の主は「。。。。。ホンダ技研の本田宗一郎と申します。。。。。」と告げた!!私は新型CVCCエンジンを作った本田宗一郎氏と悟り、失礼を詫びると本田氏は「昨日のNHKの朝7時のニュースに出た吸音式の吸音板の構造を教えてください・・・」とおっしゃられた。

不思議と古い製品が再びエキスパンションジョイント(再起)!!

2013-08-05
written at 2013年08月05日|仕事の思い出
   高架橋伸縮装置の漏音防止材として、サイレンサーボックスが使用されました。この魔法の箱(サイレンサーボックス)の歴史は25年前に遡ります。昭和63年、名神高速道路一宮石仏高架橋に魔法の箱(サイレンサーボックス)を設置したあと、魔法の箱の問い合わせが多くなりました。製造が悲鳴を上げる程になり、本業の支承防錆工事に支障が出始めていました。ちょうどその時、ある方から「古賀さん、魔法の箱(サイレンサーボックス)のPRを中止して欲しい」との話があり、「必要がある時は電話致します」との事でした。それで私共は本業の支承防錆工事に邁進出来ました。25年後の今年、関東と関西で高速道路開通後10日余り経った日に、大至急での取付依頼があり、現場訪問するとすでに足場は撤去され、設置するのに3倍~4倍の日数とお金が掛かりました。これは気の毒だ、もし工事中(開通前)に依頼があれば、全員楽しく作業が出来たのに…と思います。
 
201308051515_0001.jpg

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